先般、ホウ酸製剤についてのお話をしましたので、その続編というか派生というか…のお話です。
そもそもですが、シロアリの予防工事ってしなきゃいけないの??
と言う質問に対してはそりゃぁ全力の
YES‼
です。笑
いやいや冗談抜きにして、私たちクラシオは瀬倉白蟻工業所時代から70数年に渡りシロアリ業界に携わってきて、それはそれは激烈で凄惨な現場を見てきていますし、まだ住宅ローンも残っているのに数百万円の修理費用がお手出しで発生する場面にも遭遇して来ましたので。
なので悪いこと言わないので予防はしましょうね。
さてさて今回は新築のシロアリ予防工事について。
シロアリ予防の対象となるシロアリは地下シロアリと言われる次の2種類です。
①ヤマトシロアリ(北海道の一部を除く日本各地に生息)
②イエシロアリ(九州・沖縄を中心とした比較的温かい地域に生息)
たまーにアメリカカンザイシロアリについては?と聞かれたりしますが...
アメリカカンザイシロアリは予防が出来ないのでここでは割愛します。※予防できない≠駆除できない
これについてはまた後日。
地下シロアリと書きましたがはい、文字通り地中に住んでいて地下から忍び寄って被害をもたらすシロアリをどう防ぐのか?が予防工事です。
今回は新築編ということでして、新築の場合は基礎が出来る前に先ず
①土壌処理剤による土壌処理を行います。
木材を食べるシロアリではありますが予防の根幹はこの土壌処理なのです!
土壌処理がシロアリ予防の8割を担っていると言っても過言ではありません。
だってシロアリは地中から入って来るわけですからね。まず進入口を抑える。これが大原則なのです。
粗悪なビルダーによっては「土間コン打つんだから土壌処理要らないでしょ?」と言ってくるとこありますが、断言しておきます。
ダメです!
だって土間コンクリートに防蟻効果なんてかけらも無いですもん。土間コンクリート役割は、
・防湿
・不動沈下防止
・建物強度
この3つです。どこにも防蟻効果なんてないんです。そしてね、「土壌処理忘れてたから土間コンの上から流しといてよ」なんて軽々しく言われることもありますが、これも本来はダメです!
なぜなら真新しいコンクリートって強アルカリ性なんですね。防蟻剤なんて撒いた瞬間にアルカリ分解されて効果激減しますからね。
マイクロカプセル製剤を使って、んーまぁなんとか…というレベルでしょうかね。
②木部処理剤による床組み及び柱、間柱等の処理を行います。
ここで先般のホウ酸製剤を使いたきゃどうぞ 笑
乱暴でした?笑
いやいやぶっちゃけ木部処理は土壌処理の重要性に比べりゃそんなもんなんですってほんと 笑
あ、僕も熊本県と九州のしろあり対策協会の理事なんで流石に怒られちゃいますかね? 笑
でもこれ本当に、シロアリの予防に関しては木部が食べられる前にどう止めるかが大事な訳ですからね、圧倒的に土壌処理が大事。
だからなんだかよく解らないけど、基礎パッキンで通気良くしているから予防効果抜群とかって...
は?
ってなります。
あ、木部処理は防腐効果としては僕もちゃんと有用性は感じていますよ、はい。
で、薬剤の安全性についてでしたね。また長くなっちゃったので次回にでも 笑
画像は左から、土壌処理の様子、木部柱処理の様子、木部床組み処理の様子です。